楽天モバイルをアメリカから申し込んでみた
結論から言うと失敗しました。国外から楽天モバイルの契約をすることは可能ですが、eSIMのアクティベーションをすることができず、何もできなくなりました。サポートもお手上げで「日本国内で開通手続きしてください」という案内でした。ネットを見るとうまくいってるケースもありますが、駄目なパターンとして記録に残します。
目的
目的は2つあります。
- 休眠している日本の電話番号を救済する。
- アメリカで通話とSMSが受信可能な日本の電話番号を入手する。
メルカリなど、日本の電話番号がないと使えないサービスがたまにあります。また、サブで使っていたGoogleのアカウントを休眠している電話番号で登録してしまって、SMS受信ができずにアカウントがロックされてしまっています。パスワードも合っているのにログインができない状態です。これをなんとかしたかった。
楽天を契約する前の状況
契約してる携帯回線は3つほどあります。
SoftBank
日本のキャリアはSoftBankを、J-PHONE時代から使っていました。アメリカに移住し、アメリカのキャリア(T-Mobile)を契約した時点で休眠(番号お預かりサービス)していました。番号お預かりサービスは月額500円くらいで電話番号を維持できるサービスですが、5年経つと自動解約となります。今年がその5年目だったのです。
アメリカ放題があるから現地キャリアを契約しないならSoftBank1本でも良かったかもしれませんが、結局のところアメリカの電話番号が必要になるシーンが多すぎたのです。
T-Mobile
アメリカで契約したキャリアです。社割りがあったのでT-Mobileにしました。現在は独立して割引はなくなりましたが、月$50程度で通話、データ、SMS無制限のプラン、Netflix付きです。契約するLINEが増えればどんどん安くなり、家族4人で契約すると一人あたり$35になります。データ無制限なので残りのギガ数を考慮しなくて良いというのはストレスフリーで凄まじく楽です。無制限だとしても数ギガ程度しか使わないですが、制限がないというのは精神的にとても楽なのです。
日本でも128kbpsの速度で無制限でローミングが可能です。International Passを購入すると制限を解除可能で、料金は下記のとおり。日本ではDocomoに繋がります。
$5 1days 512MB
$35 10days 5GB
$50 30days 15GB
ジャパンSIM
海外在住者の日本一時帰国用SIMカードです、使った時だけ課金、年間維持費$8なのでなんとなく保持しています。通話SMSを受け専用にするなら全くお金かかりません。データ通信は7GBで$59です。超過時は128kbps制限になり、制限の解除方法はありません。海外ローミング機能が無い、つまりアメリカにいるとSMSの受信が不可能なため、この番号でGoogleとかに登録するとSMS認証を突破できなくなり詰みますが、良いキャリアでした。日本ではSoftbank網に繋がります。日本帰国時はデータ通信でT-Mobileを利用し、電話の受け専用でJapanSIMを使う感じにしていました。
SoftbankからMNPする
というわけでソフトバンクの5年期限がもうすぐ来ちゃうのに日本に帰る目処が立たないという事態になっていました。悩んでるときに目にしたのが楽天モバイル1年間無料キャンペーン。調べてみると、eSIMもあるし、eKYCを使えば本人確認も簡単にできそうってことで申し込む気になりました。使わなければ維持費0円というのもすごい。番号預かりサービスより安い!!!!
なにはともあれ、MNPの予約番号を手に入れなければなりません。
オンラインからMNP手続きはできるようですが、番号お預かりサービスを利用していると、オンラインの手続きが何一つできませんでした。
どうにもならなかったので、委任状を書いて日本にいる弟にソフトバンクショップへ行ってもらいました。しかしやはりソフトバンク。すんなり行きません。簡単にまとめると、、、
- MNP転出するには番号預かりサービスを解除しなければならない
- 解除するとホワイトプランの月額料金(7630円)が満額発生する
- その場で転出すると違約金も満額(10450円)発生する。
- 違約金をなくすには違約金が無いプランに変更する必要がある。
- プランを変更すると有効になるのは翌月になる。
- 翌月にMNP転出するとプランの金額が満額(3281円)発生する。
- 日割りは無い。
ソフトバンクさすがすぎる。
整理すると、選べるのは2パターンとなります。
パターン①
その場でMNP手続きすると18080円。
パターン②
プラン変更し、翌月MNP手続きすると10911円。
違約金なくなったとはいえ、日割り処理しないなら実質的にこれが違約金ですよねぇ。総務省なんとかして!!!!
顛末
店舗では話にならなかったので弟がSoftbankへ電話してくれました。その際、ホワイトプランは日割り処理が可能なことが判明したようです。パケ放題などは無理なので、数百円程度ですが…
さらに詳細は詳しく聞いていませんが、違約金も無しになったとのこと。ありがたい。
ソフトバンクは店舗ではなく電話するのが良さそうです。海外から連絡すると莫大な通話料がかかることが問題ですが、もう解約したので知らん。
余談ですが、SoftBankはもう二度と利用するつもりはありません。以前父が店員に言いくるめられ、みまもりケータイとフォトフレームを契約してきました。祖母に持たせることを勧められたようです。それから幾年か経ち、祖母が他界しました。みまもりケータイを解約しにいったところ「名義人は死んでませんよね。解約には違約金が発生します」といったようなことを言われました。
母方の祖母にはAuの簡単ケータイを私名義で契約していましたが、同様の事態には即時解約できましたよ。「お悔やみ申し上げます」とまで言っていただきました。この対応の違いに酷く驚きました。一生忘れんよソフトバンク。
アメリカから楽天モバイルを契約する
やっと本題に入れます。eSIMを選び、スマホ同時購入は無し(在庫全然無かった…)、本人確認はeKYCを選択して申し込みました。スマホアプリの「my 楽天モバイル」を使わないとeKYCが選べません。PCからは選択できませんでした。
申し込みから30分程度でeSIMインストール用のQRコード発行まで行くことができました。とても速くてびっくり。
iPhoneXsにはデュアルSIMに対応しています。主回線としてnanoSIMのT-Mobile、副回線としてeSIMで楽天モバイルとしました。
特にAPNを設定することもなく、海外ローミング用のOrange Franceにつながったようです。しかしながら、データ通信が全くできません。
my楽天モバイルを見ると「初期設定に失敗しました。解決しない場合はカスタマーサポートまでご連絡ください。」と出ていました。
楽天はチャットでのサポートしかありません。
3/23
🍌「なんとかして」
3/24
サポート「プロファイルを削除して再ダウンロードして」
🍌「削除以前にプロファイルのインストールの手順がありませんが?」
3/26
サポート「こちらで開通手続きをおこないます」
🍌「おねがいします」
3/31
サポート「アメリカでは開通できかねます。日本国内で開通作業をお願いします」
🍌「コロナ禍で帰れません。せめてeSIM再ダウンロードさせてください」
4/4
サポート「アメリカからは開通手続きもSIM再発行もできかねます。ご家族に日本国内で代理で手続きを行っていただだくとの事でよろしいでしょうか」
🍌「よろしいです。現在契約がありません状態ですが、勝手に解約されてしまったりはしませんよね?」
4/13
サポート「番号が無効になることはありません」
まとめ
どうにもならん。いくつも質問しても1つのことに関してしか返事が来ません。1回の連絡で1つのことしか質問しないほうがいいでしょう。回答にはかなりの時間を要し、アドバイザーは全員ちがうお名前でした。返事があってもアプリから通知が来たりしないので毎日アプリ開いて見に行って返事なくてガッカリというのを繰り返しました。
家族に代理で開通してもらうとか、eSIM再ダウンロードができないっていうのに何いってんだろうね。その件に関しては完全にスルーされてしまいました。
完全に使えないというわけではない
楽天LINKアプリは使えます。Androidの場合、楽天LINKの初回認証でSMSの受信が必要ですが、iPhoneの場合は特に必要ありません。楽天のeSIMが入っていれば認証してくれたようでした。WifiやT-MobileのLTE回線にて、楽天LINKアプリ経由での通話、SMSの送受信が可能になりました。なので、開通には失敗しましたが、当初の目的は達成しました。
仮にもしAndroidにeSIMをインストールした場合はアクティベーションがうまく行った可能性もありますが、失敗した場合は楽天LINKの認証用のSMSを受信できず完全に詰んだことでしょう。怖すぎる。
国際SMS送受信不可
MNPを利用した場合、楽天で国際SMSを送受信することができません。と公式HPに明記されています。
うちの環境では受信だけができないという状態です。
楽天LINK→T-MobileへのSMS送信:OK
T-Mobile→楽天LINKへのSMS送信:NG
楽天LINKアプリからは送信すると、iPhoneのメッセージアプリに届きます。
メッセージアプリから返信しても楽天LINKアプリには届きません。
地味に困りますね。たとえばLINEのSMSなんかは韓国から送られてくる「国際SMS」です。これでは認証が通りません。果たして時間が解決してくれるのでしょうか。
まとめ
海外居住者は海外から直接契約するのは危険です。日本に帰ったときに契約するのが無難でしょう。もしくは一度日本の家族に契約してもらって国内で開通したあとにeSIM再ダウンロードで国外利用するのが良いかなと思います。(それが本当に可能かは未確認ですが…)
携帯アプリから簡単に契約できるようにしておきながら海外ではアクティベーションができない楽天はちょっとどうかと思いましたが、料金面でメリットがあまりにも大きい。
データ通信1GBまでは0円。3GBまでは980円。
20GBまでは1980円。それ以降は2980円で無制限利用が可能です。楽天をメイン回線としたとしても、普通の使い方であれば20GBなんてまず行かないでしょう。コロナ禍で在宅勤務が主流なら980円で十分収まるのではないでしょうか。
さらに国際ローミングも可能、別料金がかかるわけではありません。国内ではまだまだ楽天の電波が弱いようですが、海外であれば関係ないです。海外居住者向けの副回線として十分ありだと思います。主回線は現地のSIM、副回線は楽天のeSIM、こうすれば日本の番号も持てちゃいます。楽天LINKから発信する際はいちいち番号に+81する必要もなく、日本の番号そのままでコールできちゃうのがすごい。楽天のeSIMは無効にしておけば課金も発生しませんし、楽天LINKアプリはそのまま利用可能です。
ちなみにahamoも海外ローミングが20GBの範囲内で可能ですが、15日間だけという制限があります。旅行者には良いですが、居住者向けではありません。解除するには一度日本に戻らないと駄目です。
Povoは国際ローミングの提供予定とのことですが、詳細が不明。LINEMO?知らんな。
なお、日本の実家は楽天モバイル圏内ですが、実際は圏外のようです。今はエリア拡大に力を入れているでしょうから、エリア内の圏外スポットの対応はいつになるのやら。
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